(仮訳)Rugosomyces pudicusに対するCalocybella属の提唱およびGerhardtia属の修正
Vizzini, A. et al., 2015. Calocybella, a new genus for Rugosomyces pudicus (Agaricales, Lyophyllaceae) and emendation of the genus Gerhardtia. IMA fungus. …. Available at: http://www.imafungus.org/Issue/61/11.pdf [Accessed March 15, 2015].
【R3-01682】2015/03/28投稿

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3行まとめ

分子系統解析の結果を基に、Rugosomyces pudicusに対して新属Calocybellaを提唱した。
本属は姉妹群のGerhardtia属とは肉の赤変性およびクランプの有無で区別された。
また、Gerhardtia属の属概念を修正し、担子胞子の表面を平滑または小疣状とした。

(新組み合わせ)

Calocybella pudica (Bon & Contu) Vizzini, Consiglio & Setti
語源…(属名)小さなCalocybe
旧名:Rugosomyces pudicus Bon & Contu(基礎異名),
Gerhardtia pudica (Bon & Contu) Vizzini, Consiglio & Setti(2014年に提唱)
Calocybe juncicola s. auct.を検討し、本種のmisapplied nameであると結論づけた。
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【よく似た種との区別】
Gerhardtia borealis
イタリアに分布する
傘表皮が平行菌糸被で類似している
nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子胞子が平滑~小疣状ではなく明瞭な小疣状
nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Myochromella spp.
nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体がクヌギタケ型
本種と異なり傘表面に条線を有する
本種と異なり傘に吸水性を有する
本種と異なり襞が直生~陥入ではなく離生~ほぼ離生
本種と異なり肉に赤変性を欠く
本種と異なり担子胞子が平滑~小疣状ではなく平滑
本種と異なり褐灰色の色素を含む
nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Calocybe chrysenteron
形態的にやや類似している
本種ほど肉の赤変性が明瞭でない
本種と異なりアルカリ(5%KOHまたは10%アンモニア)で速やかに紫赤色の呈色反応を示すという特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が平滑~小疣状ではなく平滑
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被ではなく毛状被
Calocybe naucoria
形態的にやや類似している
本種ほど肉の赤変性が明瞭でない
本種と異なり5%KOHまたは10%アンモニアで速やかに紫赤色の呈色反応を示すという特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が平滑~小疣状ではなく平滑
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被ではなく子実層状被
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Callistodermatium spp.
アルカリで紫赤色の呈色反応を示す
本種と異なり肉に赤変性を欠く
本種と異なり担子器が酢酸カーミン染色性でない
本種と異なり担子胞子が平滑~小疣状ではなく平滑(ただし樹枝状結晶に覆われることがある)
本種と異なり襞実質が両側型(Phylloporus型)
本種と異なり子実層シスチジアを有する
本種と異なり傘シスチジアを有する
本種と異なり柄シスチジアを有する
Callistosporium pinicola
アルカリで紫赤色の呈色反応を示す
本種と異なり担子器がシデロフィリックでない
本種と異なり担子胞子が平滑~小疣状ではなく平滑
本種と異なり担子胞子に黄色の色素体を含む
本種と異なりクランプを欠く